不倫したい

5年前に僕は当時付き合っていた彼女に、ついに「結婚しよう」と言うことができなかった。お互いに好きだったことは間違いない。しかし、今この時期に彼女と付き合っているのは、あくまでも今だからと考えていて、一緒に墓に入るような関係は想定していなかったのだ。
僕が猛烈に後悔したのは、彼女が結婚した後だ。彼女は、ある日「結婚するから」と言ってきた。僕との付き合いと同時進行で婚活も行っていたそうで、親の紹介で知り合った男性と結婚を決めたのだ。男性は誰でも知っているような一流企業の商社マンであり、誰も知らないような三流企業のペーペーである僕とは比較にならない存在だった。自分をわきまえていた僕には彼女に「おめでとう」としか言えなかった。だが、結婚してしまえばこれまでのように付き合うことは当然できない。一緒に墓に入ること以上に別れることは想定していなかったのだ。その喪失感はとてつもないものだった。
それから5年が経過して、僕は未だに結婚していない。縁がないこともあるのだが、彼女のことを忘れられないのだ。できることなら彼女と不倫したいとさえ思ったが、それは良心が許さなかった。
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そんな彼女からたびたび連絡が入り始めたのは1年ほど前のことだった。特に用事もなく単なる世間話だったが、まだ彼女を愛していた僕にとってそれは恋心を再燃させるものだった。ちなみにその頃の僕の会社はここ数年のアベノミクスの恩恵にあずかり抜群の発展を遂げていた。そして会社の発展に歩を合わせるように僕も役職へと出世を遂げていた。その反面、彼女の旦那の会社はリコール騒動から株主離れを引き起こすダメージを受けており、旦那もまた責任を取らされて左遷されていた。当時と立場は逆転していたのだ。彼女が僕に連絡を取りだしたのはそんな背景があったのかもしれない。僕の不倫したい願望は夢ではなくなっていたのだ。
そして僕は5年ぶりに彼女を抱いた。不倫したいと思っていた僕の念願がついに叶ったのだ。彼女は既に没落して酒におぼれた旦那に見切りをつけていた。そんな彼女の心の隙間を埋めるべくかつての恋人である僕がその役目を担ったのだ。
だが、僕は今回もまた「結婚しよう」とは言えなかった。かつて僕ではなく地位とお金のある相手を結婚相手に選んだ彼女の思うようになることに反発があったのだ。そして、それはかつて僕に「おめでとう」と言われた彼女もまた同様だったのだろう。結局、僕たちは離婚も結婚もせずに、昔のようにただセックスだけを続けている。
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